Twitter上で昨日の「サンモニ」での青木理氏の発言が話題になっていたので、録画から書き起こしてみた。
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2021/8/8 TBS「サンデーモーニング」でのジャーナリスト青木理氏の発言より(8:30amころ)
確かにそのデルタ株ってのがね、大変な感染力なのは事実ですから脅威なんですけれど、ただたとえばアジアだと韓国とか台湾なんかは、まあ増えてるんですけれども、日本ほどにはなってないって言うか、日本はちょっと桁違いな状況になってる。だからデルタ株の脅威に加えて、やっぱり基本的には、その、政府がろくな対策とらないで、やっぱりオリンピックを強行したっていうことの、こう、影響ってのは凄い大きくてね。
で、その、さっきVTRの中で、田村厚労大臣が、その、医療にも、その、マンパワーにも限界があるんだという風に言って、それをなんとか崩壊を防ぐためにこうせざるを得ないんだと言いましたけれども、その結局、最悪の現状追認って言うかね、何もせず、オリンピックをやってデルタ株で広がっちゃって、それを追認せざるを得ないっていうような状況だったってのが実態に近いと思うんですよね。だから医療崩壊宣言って言ってもいいんじゃないかと思うんですけれども。
しかもその方針転換なのに記者会見も首相はしない。で、つまりその、で、陽性率もね、高いのは、これ検査もおそらく間に合っていないって言うことを示しているわけですよね。で、もう一番の今の基本である、日本の基本である、その、必要な医療を等しく全員が受けられるっていう状況が、もう受けられなくなっちゃっているって言うのが今の現状だっていうことを考える。
で、一番肝心なのは、これが本当に予測できなかったことだったら、しょうがないところもあるかもしれないけれども、先ほどの、その、寺島(実郎)さんがおっしゃいましたけど、もう1年7ヶ月経ってね、ずうっと予測されてたんです、今回のことは。その予測された状況に、対処が出来ていない、完璧じゃ無くてもいいんですけれども、一定程度の対処も出来ていない今の政府のありよう、あるいは、東京都はじめとする地方自治体のありようっていうことを、ぼくら本当に深刻に考えなきゃいけないんじゃないかっていう気はしますよね。
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当日の番組では、冒頭の台風の状況に関する速報に続いて、新型コロナ感染症の流行について、前日の8月7日に全国の感染者数が1万5000人を超え「第五波」の深刻さが増している中、政府が中等症患者を基本的に自宅療養にするという方針転換を行った問題を取り上げた。さらにデルタ株の流行とその脅威についても解説された。
青木氏は各コメンテーターの最後に発言を促され、上記のように述べた。
しゃべり言葉なので、文字起こしするとニュアンスが伝わらなくなるが、ここで青木氏が言っているオリンピックと感染の関連性は、つまり政府がオリンピック開催に傾注するあまり、感染症対策を十分にやらなかったということであり、その結果、デルタ株の流行と相まって感染が大きく拡大したという主張だろう。
また医療崩壊については、当日の放送では東京都における取材なので関西ほど生々しい状況は出て来なかったが、現実にはすでに死に直面していても入院が出来ない現状が伝わっており、事実上の入院制限となる政府方針は、まさに医療崩壊の追認以外の何物でもないことは明らかである。